歩く理由
ゲームを作っている。私の怠惰が原因でまだ追加していないいくつかの最新の作品を除いて、ここからプレイできる。
なぜゲームを作っているのか――これに答えるのは難しい。自分自身ですらわからない。しかし、どのようにしてゲームを作るようになったかは説明できる。それは極めて偶然の出来事だった。もしくは必然だったのかもしれない。どちらでもいい。
#PC
大学に入るとき、私は初めてPCを買ってもらった。それまでは学校においてあるPCを授業の一環で使うことはあれど、それ以外で使うことはなかった。一応、授業で習った一通りの常識は持っていた。終わったら電源を消し、調べるときはブラウザを使うという話は知っていた。えっちな動画を見るとパソコンが風邪に感染するという話も知っていた。
私のFFの一部は、自分のサイトを持っていた。自分も個人サイトに何となくあこがれがあった。だから自分も作り始めた。
#個人サイト
GitHubで無料で作れる、という話は聞いていた。しかし何もわからない段階から作るのは大変だった。
まず、ローカルで確認しながら作成し、いい感じになったらcommitするという方法を知らなかった。今ではVS CodeのLive Server拡張機能を使用し、localhostでブラウザに表示して確認している。しかし最初の数日はGitHub上でそのままファイルを作成・編集し、ページがビルドされるまで一分ほど待ってから確認していた。
さらに、HTMLもCSSもかけなかった。「初心者向け」みたいなページを見たが、「白い背景に文字とリンクだけを左詰めで書いて何が楽しいんだろう」と思ってすぐ閉じた。displayの挙動がよくわからなかった(特にflex)ので、position: absoluteを使って無理やり配置していた。
最初は大変だったが、CSSやJavaScriptを参考にしたサイトから独学で学んでいった。CSSプロパティの値をいじったり、スクリプトを組み合わせて、少しずつ学んでいった。私は順番通りに学ぶのが嫌い1であるので、この方法は適していた。
#ゲーム
ある時、私はモーダルウィンドウを作成していた。モーダルというのは、ページの上に重なって表示されるウィンドウのことだ。例えば私のこのゲームの「?」ボタンを押してほしい。背面の要素はそのままに、新たなウィンドウが出てくるはずだ。これがモーダルで、ほかのサイトでもよくinfoボタンを押したときや、キャンセル・確定を選ぶときなどに使用されている。
これを作っているときにあることに気が付いた。モーダルは通常、後ろの画面の一部だ見えるように小さいサイズで表示される。しかし縦と横の大きさを100%にすれば実質、新しいページになる。複数のモーダルを重ねれば、複数のシーンを作れる。
これは驚異的な発見だった。というか、発見というほどのものではない。極めて当たり前のことだ。しかし、私にとっては特別だった。なぜなら、これはゲームを作れることを意味していたからだ。
ゲームというのは、複数のシーンの連続だ。タイトル画面があって、ゲーム画面があって、ゲームオーバー画面がある。これらは全て異なるシーンだ。そして、これらのシーンはモーダルで実装できる。
こうして私はゲームを作るようになった。
Footnotes
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何かを作らされるチュートリアルとかが苦手ですぐにやめてしまう。この場所(例:
document.getElementById('id名')の後ろ)に入れられるのはこれとこれ(例:classList.add/classList.remove/textContent)で、これらはそれぞれこんなことができる、というように書いてほしいと思っている ↩