好きな言葉について
誰かが言った。
困難は分割せよ
かっこいいかなと思って「誰か」などと言ったが、別に僕は誰が言ったのか知っている。デカルトが方法序説の中で語ったものだ。科学とかの思考方法について語った本だった気がするが、別に読んだことがあるわけではなく、たまたまどこかで目にしただけだ。そして僕はこの言葉が大好きだ。
例えば、何か巨大な処理を書いているとしよう。処理はなんでもいいが、せっかくだから1なにが「せっかく」なんだ……?なんかのCSVを処理しているとする。
ここで、この巨大な処理は多くの小処理に分割できる。一行ごととかだと極端だが、例えば複数のファイルを any[][] にした後にそれぞれがどのファイルなのかを特定したりするところはひとつの関数に切り出し、次回以降も丸コピで使えるだろう。
こんな時、僕は「『困難は分割せよ』なのでね……w」と頭の中でつぶやきながら実装する。別に誰かに言うわけではないが、ファイルや関数を分けたい時とかは絶対に頭の中にこの言葉が思い浮かんでしまう。そういう性質がある。
この言葉の何がいいかというと、日常に即していて容易に実行可能なことだと思う。「努力は裏切らない」みたいな言葉は行動規範の抽象度が高すぎてすぐに具体化できないが、「分割せよ」は、今この瞬間に手が動く。目の前のものをテキトーなところでふたつにわける。それだけで再利用可能性を手にできる。……再利用可能性、いいよね。バ先でよく自分のGitHubからコピーしてくることがあるが、
(今、自分めっちゃ楽できてるなぁ)
という幸せを得られる。僕は結構どこに何があるのかを把握しているので、
(あのリポジトリのこのフォルダの中のこのファイルに書いたよな〜)
とすぐに見つけられる。
別にこの言葉に人生を救われたとか、そういう大層な話ではない。ただ、関数を切り出すたびに脳内で勝手に再生されるだけだ。でもきっと、名言ってそれくらいでいいんだと思う。
そういうわけで、僕は今日も困難を分割している。
Footnotes
-
なにが「せっかく」なんだ……? ↩
